「ワンボイス」とは?高精度なワンボイスを成立させる手順とポイント7選
「ワンボイス」とは?高精度なワンボイスを成立させる手順とポイント7選
この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、「ワンボイス」を高精度で成立させるためのポイントなどについてお伝えしていきます。
特に「社内の統制が取れていない気がする」という方や、「広報・PRのために社内取材をしたいのに、他部署が非協力的である」とお悩みの広報・PR担当者におすすめの内容となっています。
本記事では「ワンボイス」の定義、そして「ワンボイス」ができていない状態の解説、さらに「ワンボイス」を高精度で成立させるための方法などに関してお話ししますので、ぜひ参考にしてください。
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広報・PRの領域での「ワンボイス」とは?|逆に「ワンボイス」ができていない状態は
明確な定義はありませんが、ビジネス、マーケティング、広報・PRなどの領域におけるワンボイスとは、基本的に「顧客の全部のタッチポイントにおいて、ブランドのメッセージやトーン&マナーが統一されていて、一貫した体験ができること(その状態自体、その状態を提供すること)」を指します。
言い換えると、ユーザー目線で「いつ、どこでこの企業の情報や商品・サービスなどに触れても、同じ印象を受けるし、同じ体験(学びがある、楽しさ、最終的に購入・登録できるなど)ができる」と感じられるなら、企業側のワンボイスがうまくいっているといえます。
では「ワンボイス」ができていない状態とは?
「逆」も知っておくとわかりやすいので解説しますが、「ワンボイス」ができていない状態とは例えば、「いつ、どこで企業や商品・サービスに接するかによって、受ける印象や、できる行動(学び、楽しみ、購入、登録など)が変わってしまう状態」のこと。
酷い場合は、ユーザー側が「企業の様々な担当者(社員)の声を拾いながら整理して、自分にとって一番いい選択をしなければならない」というケースさえあります。言い換えると、「ユーザーなのにまるで企業のお世話をしているような感覚」ですね。
さらに深刻なケースでは各社員の「お客様に負担をかけて申し訳ない」という気持ちが薄く、「他の部署がもっときちんとやっていれば」くらいにしか認識していないことさえあります。これはなんとかする必要がありますよね。
広報・PR担当者が知るべき「ワンボイス」を高精度で成立させるポイント7選
それでは広報・PR担当者の皆さんに向けて、ワンボイスを高精度で成立させるためのポイントをいくつか挙げていきます。単に全社員に対して「一丸となって頑張りましょう!」と叫ぶだけでは全く足りません。
ポイント①:社長などと相談してブランドの土台を改めて固める
まずは社長などと相談・確認をして、ブランドの土台を改めて固めましょう。主に「我が社は何者であって、誰に対して、何を提供して、どうなってほしいのか(どう感じさせるのか)」を決めます。このことを聞かれてスッと迷いなく答えられる社長は意外と少ないのではないでしょうか。
そしてヒアリングをする中で社長などから、例えば「我が社は社会に貢献する存在であって、若者に対して~」という回答があったなら、「社会に貢献とは具体的に何か」、「若者とは何歳から何歳を指すのか、性別や属性の想定はあるのか?」などとどんどん深掘りします。
ただし長々とした文章にならないように
ヒアリングを通して「ブランドの土台を文章化すること(曖昧にしない)」は重要ですが、その文章が長々としたものにならないようにしましょう。長ければそれだけ悪い意味で解釈の幅が広がりやすいですし、社員に理解させる難易度も上がります。
目安として長くても200~300字くらいではまとめるのがおすすめであり、理想は100字までです。
ポイント②:「本質的に顧客に何を提供するか」を固める
「ブランドの土台」と密接に関係させつつ、「本質的には顧客に何を提供するか」を固めましょう。この「本質的に提供するもの」があらゆる部署、社員、状況などで統一していれば、極論それだけでもワンボイスは成立しているといえます。
さて、この「本質的に提供するもの」も短い文章でまとめましょう。例えば飲食店でも、「楽しい食事を提供する」、「ホッとする食事を提供する」、「バランスの良い栄養を提供する」など様々な目的・目標がありますが、それを少し深掘りする程度で留めます。
一例として「また食べたくなる楽しさを提供する」くらいに設定して全社員に周知すれば、社員一人ひとりが「ただ食べてもらうだけでなく、また食べたいと感じさせるためにはどうすれば」という軸で考えられるようになりますよね。
ポイント③:広報・PR発信をはじめとした各種メッセージのトーン&マナーを統一する
広報・PR発信をはじめとする各種メッセージのトーン&マナーを統一しましょう。例えば「親しみやすい」、「真面目」、「リッチ」などと大まかな性格を定義して、それに沿った言葉遣いで発信をしていくようなイメージ。
ポイント1や2と比べると些細なことに思えそうですが、一般ユーザーからすれば「発信の雰囲気が普段と違う……?」となると意外なほどに違和感が大きくなるものです。例えばマクドナルドは「明るく親しみやすく」が基本でしょうが、いきなり「で・ある口調のビジネスマン」のような発信になったら困惑しますよね。
です・ます調や「主に使う言葉」「NGワード」なども明確にする|どんな場でも基本的に揃える
広報・PR部署の社員など「発信」に慣れている場合は例えば「明るいトーン&マナーで」と言われるだけで対応できるかもしれません。しかし他の部署はそうでない可能性も高いので、例えば「です・ます調」、「主に使う言葉」、「NGワード」などもできるだけ明確にしましょう。
そして統一したものは、例えば「一人の取引相手との面談」や「実店舗でのレジ打ち係」など、可能な限りなどすべての人・すべてのシーンで貫くことをおすすめします。
それも企業としての「土台」を強くすることにつながりますし、例えば「普段発信していることと、現場で言っていることが違うじゃないか」などと思われるのは好ましくありませんよね。
ポイント④:「ブランドガイドライン冊子」などを作る|読み合わせもする
ここまで解説してきた内容や、以下でお伝えした内容をまとめた「ブランドガイドライン冊子」などを作成して社員に配布することをおすすめします。口頭説明だけでは理解し切れませんし、物理的な冊子があった方が本気さが各社員に伝わり、浸透しやすくなります(デジタルでも構いませんができれば紙で)。
また、単に配るだけではたとえ全員が読んでも「熱量」が上がらない可能性もあるので、定期的に読み合わせなどをするといいでしょう。さらに企業のカラーによっては、あえて楽しい雰囲気を作って「ブランドガイドライン冊子クイズ」などをするのも効果的です。
ガイドラインは1~3年に1回ほど更新する
社会や世間のトレンド、そして企業の方針の変化などもあるはずなので、ガイドラインは1~3年に1回ほど更新するのがおすすめです。年度始めなどに複数のパンフレットや冊子を配布している企業も多いと思いますが、それと同じような感覚ですね。
ポイント⑤:システムやデータを全部署で連携させる
ワンボイスを成立させるためにはシステムやデータを全部署で連携させるのがおすすめです。もちろん「このページは各部署責任者のみチェック可」などの縛りはあって構いませんが、例えば「入社数年目まで社内システム・データのことは何も知らない」もしくは「ベテランでも別部署の情報に弱い」などはあってはならないはずです。
ただ、近年ではこういったシステム・データを大人数・大組織で一貫して扱いやすいツール・サービスもあるので、比較検討して合いそうなものを導入するといいでしょう。それほど大変なことではありません。
ポイント⑥:「広報・PR部署に従うか…」ではなく「広報・PRマインド」を根付かせるのが理想
ここまで解説してきたポイントを抑えれば、多くの社員は「じゃあ広報・PR部署に従うか……」ほどのレベルにはなるはず。
ただ、本当の理想は全社員に「広報・PRマインド」を根付かせて、社内取材に当然のように協力させたり、別部署からも広報・PR活動のアイデアが出たりするような環境にすることです。そうでないと、人の心を動かして具体的な行動をさせるレベルの広報・PR発信はできないくらいに考えましょう。
さて、広報・PRマインドを浸透させるための具体的な方法は例えば以下の通りです。
- 会議や集会などで正式に「広報・PR活動の意義・メリット」を解説する
- 定期的にブランドガイドライン冊子の読み合わせをする
- 定期的に社内のあらゆるビジネス上のコミュニケーションを確認してガイドラインに沿っていなければ修正
また、雑談レベルで構わないので他部署社員と広報・PR関連について積極的に話すのも大事ですが、上のように「硬いビジネスのトーン&マナー」でも取り組んでおかないと、真剣さが伝わりにくくなるので頑張りましょう。
ポイント⑦:何よりも広報・PR部署が「他部署を一番理解している部署」になる
ここまでは「他部署に広報・PRについて理解させる」という方向性の話ばかりでしたが、実は何よりも広報・PR部署こそが「他部署を最も理解している部署」になる必要があります。
そうでないままに「広報・PRを理解してください!」とは言えませんよね。企業によってはそもそも、まだ広報・PR部署ついて他部署が「予算だけ持っていく謎の部署」などマイナスイメージを抱いているくらいかもしれません。
それにワンボイスのことを抜きにしても他部署にも精通していないと広報・PRの発信内容をまともに作ることはできませんし、社内取材も成立しないはずです。
ワンボイスとは「顧客に何を提供するか」(まとめ)
ワンボイスに向けて動き出した初期ほど物理的・心理的負担は大きくなると思いますが、浸透するほどに企業としてのパフォーマンスが上がりますし、広報・PR部署としても徐々にやりやすくなっていくはずです。
「ワンボイスなど考えなくても我が社は成立している」、「もうできている」という企業もあるかもしれませんが、結局はユーザーにしわ寄せが行く可能性が高いので、一度は見直すことをおすすめします。
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