地球温暖化に適応した生産性の高いイネを作り出すことに成功
地球温暖化に適応した生産性の高いイネを作り出すことに成功
近年の温暖化による地球規模の環境劣化や開発途上地域での爆発的な人口増加などにより、食糧の安定供給は人類にとって最も重要な課題になると考えられています。作物の生産性は、葉で行われる光合成能力と密接に関連します。地球の年平均気温が1℃上昇するごとに世界のイネの収量は17%減少すると報告されており、これには高温による光合成能力の低下が関与していると考えられます。近未来に懸念される地球温暖化による食糧危機を乗り越えるためにも、高温耐性作物の開発は必須です。
東京大学大学院農学生命科学研究科 矢守 航 准教授らの共同研究によって、光合成のCO2固定酵素であるルビスコと、ルビスコの活性化を促進する酵素であるルビスコアクチベースを増強した二重形質転換体イネを新たに作出し、野生型イネと比較して、高温環境における光合成速度を約20%、最終的な植物体重量を約26%向上させることに成功しました。
Source: PR最新情報