広報やPR活動で大事な顧客満足度の指標・種類5つを解説|顧客満足度はなぜ大事なの?
広報やPR活動で大事な顧客満足度の指標・種類5つを解説|顧客満足度はなぜ大事なの?
記事を書いた人:Youtube登録者30万人【MBA保有の現役記者】上岡正明プロフィール
この記事では広報・PR担当者の皆さんに向けて、顧客満足度の指標の種類や、顧客満足度を上げることが大事である理由などについてお伝えしていきます。
特に「顧客満足度と言われてもよくわからない」「顧客満足度を上げることの意味を知りたい」という方におすすめの内容となっています。
本記事では広報・PRにおいて顧客満足度を上げることが重要である理由、そして顧客満足度の指標の種類、さらには顧客満足度の調査方法などに関して解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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広報やPR活動で顧客満足度を上げることが重要である2つの理由
それでは広報・PR活動において顧客満足度を上げることが重要である理由を2つ紹介します。「高い方がいい」という認識は多くの人が持っていると思いますが、具体的にどのような意味があるのかまで理解することが大事です。
理由①:顧客満足度を上げることで売上も上がる
顧客満足度が上がると、その企業自体や商品・サービスへの信頼度や愛着が高まり、商品・サービスを継続利用しやすくなると言われています。わかりやすく言うと「良い企業、商品・サービスだから、もっと利用したい」ということですね。
広報・PR活動をするにあたっては、つい「新規顧客の獲得」にばかり注力してしまいがちです。しかし「既存顧客の維持(またお金を使ってもらう)」の方がコストや労力をかけずにできることですので、こちらにも力を入れることをおすすめします。
場合によっては新規顧客獲得の優先順位がかなり低くなる
場合によっては新規顧客獲得の優先順位がかなり低くなります。具体的には技術職などで、「リピーターが多く、数か月~数年レベルで予約が埋まっており、新規顧客が増えるとむしろ困る」というパターンなど。
こういったケースでは実際に新規顧客獲得のための広報・PR活動をほとんどやめて、既存顧客に満足してもらうことに専念する方がいいかもしれません。
理由②:顧客満足度を上げることで競合他社との差別化ができる
顧客満足度を上げるためのセオリーとして、「自社の強みや自社特有の部分を伸ばすこと」があります。商品・サービスのアピールをするだけでは「単発のセールス」になってしまい、思うように顧客満足度をアップさせることができないかもしれません。
そして、自社の強みや特有の部分を伸ばすことは、すなわち競合他社との差別化をすることでもあります。現代市場においては多くの業界が激しく競争しているため、有料広告などのゴリ押しでシェアを伸ばそうとするよりも、強みを伸ばすなどのロジカルな戦略の方が効果的になりやすいです。
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顧客満足度の指標や種類5選
続いては顧客満足度の主な指標を紹介していきます。一口に顧客満足度といってもいくつか種類がありますので、広報・PR担当者の皆さんは主なものを理解しておきましょう。
①:C-SAT(カスタマー・サティスファクション)
このC-SATは顧客満足度の中でも一番よく採用されている指標。「満足」「普通」「不満」などを数的に示してもらう指標であり、シンプルで視覚的にわかりやすいというメリットがあります。
C-SATの調査や測定は簡単であり、基本的にどのようなタイミングでも調査可能です。そのため、各企業が自社の商品・サービスに合った方法で実施できるといえます。中でも代表的なのはメールなどで5段階アンケートを行う方法、そしてチャットなどで「解決していますか?」などと聞く方法です。
経験の少ない広報・PR担当者でもスムーズに進めやすいやり方です。しかし「このタイプの顧客満足度調査に協力してくれる顧客」は、そもそも企業や商品・サービスに対して好意的な傾向にあるため、「実際」よりも結果が良くなってしまいやすいという注意点もあります。
②:JCSI(ジャパニーズ・カスタマー・サティスファクション・インデックス)
CSI(カスタマー・サティスファクション・インデックス)という顧客満足度指標があるのですが、これを日本向けに調整したものが「JCSI」です。
JCSIは、商品・サービスを買ったり利用したりした際の顧客の心の動きを、構造化・仕組み化して、利用前~利用後までの全体の調査・分析を行い、「顧客が満足した理由」「顧客がどのように行動するのか」などを明確化するためのものです。
そしてJCSIにはほぼすべての業界・業種の顧客満足度調査・計測に対応しているという強みもあります。
③:NPS(ネット・プロモーター・スコア)
NPS(ネット・プロモーター・スコア)は、「あなたは再度この商品・サービスを購入利用したいか」や、「企業や商品・サービスを、どれくらい家族や友人におすすめしたいか」などの質問に対する回答を、11段階で評価して、数的データにまとめるというタイプの顧客満足度指標です。
「長期的に企業に利益をもたらしてくれそうな人」の比率を、信頼度や愛着度によって数値化します。「リピートしたいか」「他人におすすめしたいか」などはシンプルかつ企業への信頼や愛着に直結した質問なので、特に「企業としての利益を上げたい」という広報・PR担当者には向いている指標の一つといえます。
④:CES(カスタマー・エフォート・スコア)
CES(カスタマー・エフォート・スコア)は、「顧客のストレスや負荷などネガティブな要素を計測するための指標」です。(これだけでは決まりませんが)CESが低ければ顧客満足度は高く、CESが低ければ顧客満足度は高い傾向にあります。
顧客満足度を測定するための指標の一種ですが、例えば「オンライン通販の購入手続きは楽だったか」など、ピンポイントの満足・不満足を測ることもできます。
特にこのような局所的なアクションについてアンケートを取る場合、「手続きが終わった瞬間にどう感じたか」を測ることが大事です。そのため購入完了者に自動的にアンケートメールを送るなどの工夫をすることが重要といえます。
⑤:LTV(ライフ・タイム・バリュー)
LTV(ライフ・タイム・バリュー)とは、「顧客が生涯で企業に対してもたらす利益に関する指標」です。あえて乱暴に言い換えると、「この顧客は、一生のうち我が社にどれくらいお金を出してくれるか」です。
顧客満足度を測るためにも使われている指標ですが、「全顧客のうちの優良顧客の比率」を測るためにも利用されています。そして優良顧客の比率が高いほど、企業としては安定して利益を維持できる可能性が高いです。
このLTVは長期スパンの評価をするためには向いていますが、短期的な計測をすることは困難です。そのため他の顧客満足度の指標と組み合わせたり、顧客満足度以外を測るために使ったりすることをおすすめします。
顧客満足度を調査するための主な方法2種類
続いては顧客満足度を調査するための主な方法を2種類紹介します。顧客満足度以外のリサーチでも使われている方法ですので、広報・PR担当者の皆さんはぜひ知っておきましょう。
方法①:定量調査
定量調査は「数」や「比率」など比較的単純な結果を得るための調査方法です。主に以下の通り。
- ウェブ調査:オンラインでアンケート配信をする方法
- 郵送調査:紙のアンケートを特定の住所に送付する方法
- 街頭調査:街頭でランダムな人にアンケート回答してもらう方法
- 会場調査:会場に対象者を集めて商品などを使わせてから、アンケートに回答してもらう方法
- ホームユーステスト:対象者の自宅に商品などを送り、一定期間使ってもらってからアンケートに回答してもらう方法
この中で最も簡単なのはウェブ調査です。そして昨今、郵送調査や街頭調査をあえて行う意味はあまりないかもしれません。
方法②:定性調査
定性調査は「感想」や「行動の傾向」など、やや複雑でそのままでは数値化が難しいデータを得るための調査方法です。主に以下の通り。
- デプスインタビュー調査:対象者に1時間ほどインタビューする方法
- グループインタビュー調査:複数のグループを作り、座談会のようにインタビューする方法
- 行動観察調査:対象者の商品・サービス購入時の行動や生活の中での行動を観察する方法
定量調査だけでは見えてこない「具体性のあるデータ」を集めたい場合に向いている方法ですが、実行のためのコストが大きく、調査する側のノウハウも必要です。
広報やPR活動で顧客満足度が大切な理由とリサーチ方法まとめ
顧客満足度を上げることで短期的な利益だけでなく、長期的・安定的な利益を得やすくなります。近年の競争が激しい市場においては非常に重要な視点ですので、広報・PR担当者の皆さんはぜひ取り入れてみてください。
そして顧客満足度に関して真っ先に手を付けるべき部分は、そもそも顧客満足度について明確に定義することです。定義があやふやなままで広報・PR活動や調査をしても、ほとんど意味がないので気を付けてください。
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