広報担当者必見!口コミを安全にバズらせる4つのセオリーと炎上リスク回避の注意点
広報担当者必見!口コミを安全にバズらせる4つのセオリーと炎上リスク回避の注意点
この記事では、広報・PR活動で口コミを安全に活用するためのセオリーなどについてお伝えしていきます。
「プレリリースやアプローチメールなどに使う『手札』がもっと欲しい」という広報・PR担当者、あるいはPR会社を活用している方は、口コミに目を向けると道が開けるかもしれません。
本記事では広報・PRで口コミを扱うことの効果や気を付けるべき点、口コミを安全に活用するためのセオリー、法律・ルール関連の注意点、そして怪しまれない口コミ選定のポイントなどに関して解説します
記事を書いた人;【MBA保有の現役記者】上岡正明のプロフィール
広報・PRで口コミを扱うのは効果的。その一方で注意が必要
例えば企業自身が「良い商品です」「優れたサービスです」などと主張するよりも、実際のユーザーがそれを言う方が信用されます。
また、リアルな体験談系の口コミを読むと、それが「数ある類似商品の中から選ぶきっかけ」「買うかどうか迷っているところの最後の一押し」になる可能性もあります。
そのため口コミが増える・拡散される環境を作る、プレリリースに口コミを載せるなどの戦略は効果的なのですが、一般ユーザーが関係してくる口コミだからこそ注意するべきことも多いです。今回はその中で法律・ルール関連の注意点などを中心に解説します。
広報・PRで口コミを安全に扱うための4つのセオリー
それではまず広報・PRで口コミを安全に扱うためのセオリーをいくつか紹介していきます。まず「あまり入り組んだことをせず無難に口コミを集めて活用したい」という場合は、以下で紹介することを守れば基本的に問題はありません。
①:「よろしければ口コミ(レビュー、評価)をお願いします」などで集めるのが最も無難
「よろしければ口コミ(レビュー、評価)をお願いします」などで口コミを集めるのが最も無難です。口コミに関連する様々な法律・ルールがありますが、さすがに「口コミをお願いする行為」は完全にクリーンです。
②:「口コミ投稿者に対して特典付与」は基本的にOK
「口コミを投稿してくれた方にプレゼント」「口コミを投稿してくれた方の中から抽選で○○名に~」なども基本的にOKです。口コミを多く集めるための効果的な戦略といえます。
③:「高評価の口コミ投稿者にのみ特典付与」はNG
「口コミの内容を問わず特典付与」、つまり「ネガティブな口コミでも特典をあげます」ならOKですが、「高評価の口コミ投稿者にのみ特典を付与します(なので良い口コミをしてくれますよね……?)」というのはNGです。金銭などによって口コミの内容を捻じ曲げようとしているからです。
なお「口コミをしてくれた方に○○をプレゼント!高評価をいただけると嬉しいです!」なども「高評価の強制」はしていませんが、余計な「力」をかけていることは確かなのでやめましょう。
④:あとは「口コミを投稿する場所」のルールに従う
「口コミを投稿する場所」のルールにも従ってください。例えばGoogleの口コミなどは「口コミの内容を問わず特典付与」などもNGとなっています。
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プレリリースなどに口コミを載せる場合の法律・ルール関連の注意点5つ|広報・PR
続いては広報・PRのためにプレリリースなどに口コミを載せる場合の法律・ルール関連の注意点をいくつか紹介していきます。
①:口コミの自作自演、内容の改変などNG行為は絶対にやめる
口コミの自作自演や内容の改変など、NG行為は絶対にやめましょう。現実的にはバレないかもしれませんが、明るみに出た場合に企業の信用性はガタ落ちしますし、法的問題に発展する可能性もあります。
てにをはや誤字脱字の修正など「内容を変えない訂正」はOK<
ただ、ユーザーの口コミの「てにをはの修正」「誤字脱字の修正」「内容が重複する部分のカット」など「内容を変えない訂正」は基本的にOKです。
また、例えば「商品に関する具体的な感想の前に、その人の全く無関係な個人的なエピソードが延々書いてある」などの場合に、そのエピソードをカットするなども基本的に構いません。
ただし1文字でも手を加えるのであれば、「※内容を変えず読みやすい形に微修正しています」などの注意書きを添えることをおすすめします。
②:「内容が間違っている口コミ」「現在は当てはまらない口コミ」などは載せない
改変していないリアルユーザーのクリーンな口コミだとしても、「内容が間違っている口コミ(例:含まれていない成分に言及している、言っていることが大げさすぎるなど)」や「例:現在は当てはまらない口コミ(値上がり前の価格を絶賛している)」などを載せるのは厳禁です。
そのため口コミを機械的に載せるのではなく、内容を精査した上で掲載する口コミを決める必要があります。法的にも「あくまで口コミで言われたことなので、嘘をつくつもりはありませんでした」は通用しないと考えるべきです。
③:「都合のいい口コミ」ばかり偏らせて載せない
例えば「良い口コミ・悪い口コミが半々くらいで集まっている」にもかかわらず、プレリリースなどに良い口コミばかり載せるのはNG。なぜなら「実情とは異なる印象を与えようとしている」からです。
なので「実際に集まっている比率」と、良い口コミ・悪い口コミの比率はおおよそ合わせるのが無難です。
悪い口コミにも誠実に対応すれば問題はありません
そもそも悪い口コミにも正面から誠実に対応すれば問題はありません。具体的には例えば以下の通り。
- 謝罪するべき点は謝罪する(プレリリースに書く必要はない)
- 対応策を示す
- ・際に対応したら企業公式サイトやSNSなどでコメントする
悪い口コミをする人の中には、「もっとこうなればいいのに」「こうなればリピーターになるのに」など前向きな熱意を持っている人も多いので誠実に答えましょう。
④:他商品・サービス・企業などを具体的に批判しない
他の商品・サービス・企業などを具体的に批判するのはNGです。その企業に知られればしかるべき対応を取られてしまう可能性があります。また、プレリリースで他社批判をしても、それを読んだメディア関係者からのイメージが悪くなるだけです。
何か既存のものと比較したい場合は、例えば「某商品Aは○○、某商品Bは□□、某商品Cは△△ですが弊社は~」など具体名がわからないようにしましょう。ただ、これも「商品の種類が少なすぎて特定できてしまう」などのケースではNGです。
また、「既存の20商品の平均値を取ったところ○○でしたが~弊社はその何倍の」など平均値や中央値を取って、それと自社の商品・サービスなどを比較するやり方もあります。
⑤:知らないうちに「非ユーザーからの口コミ」をプレリリースなどに載せないようにする
もちろん意図的に「非ユーザーからの口コミ(いたずら、ネガティブキャンペーンなど)」をプレリリースなどに載せようとする広報・PR担当者はいないと思います。
ですが「非ユーザーからの口コミと見抜けずに載せる」ことはあり得るので注意が必要です。例えば購入しないと口コミ投稿できない仕組みを作る、SNS上の口コミはプレリリースに載せないなどの対策をすることをおすすめします。
クリーンな方法で集めても読み手に怪しいと思われてしまう口コミ選定の4つの特徴
続いてはクリーンな方法で集めても、読み手に「何か怪しい」と思われてしまいやすい口コミ選定の特徴をいくつか紹介していきます。
プレリリースや公式サイトなどに載せる口コミを選ぶことも、広報・PR担当者の腕の見せ所ですのでぜひ参考にしてください(必要に応じて他部署とも相談しつつ口コミを選びましょう)。
①:具体性がなさすぎる
例えば「試してみたところ素晴らしい商品であり、他の人にもおすすめしたくなりました」など、具体性がなさすぎて他のどのような商品にも言える口コミは怪しいと思われやすいです(信用されたとしても口コミから得られる情報が少なく意味が薄い)。
逆に一例として、「利用しないとわからない具体的な感想・使い勝手が書いてある」「(特に健康系・美容系などの場合)○週間~○か月使い続けてみての変化が書いてある」など具体性のある口コミは信頼されやすいです。
②:公式サイトなどで「近い日時に投稿された口コミ」ばかり紹介する
例えば企業の公式サイトなどでユーザーからの口コミを紹介する広報・PR方法もあります。
そして、その中で「近い日時に投稿された口コミ」ばかり選定していると、(実際にはそうでなくても)「自作自演では?」「変なユーザーが短期間・連続で投稿したのでは?」と疑われてしまう可能性があります。
そのため投稿時期などもある程度散らした上で口コミをチョイスすることをおすすめします。
③:広告で使っていた文言が不自然に使われている口コミは怪しまれる
広告を出している場合、その広告に使っている文言(特徴的な言い回し、キャッチフレーズ)が不自然に使われている口コミは「宣伝のニオイがする」として怪しまれる恐れがあります。
例えば、コスメ系商品の広告で「カイテキカンカク」という文言をよく使っている場合、口コミで「さすがカイテキカンカクの○○ですね」、「カイテキカンカクの○○をキャンペーンで購入しました」などと書かれていると、やや不自然になってしまいますよね。
もちろん口コミを書く側は親切心や遊び心でやってくれているのでしょうが、そこは別の口コミを選ばせてもらいましょう。
④:あとは広報・PR担当者がそれまで培ってきたセンスで口コミを弾く
あとは広報・PR担当者がそれまでの経験で培ってきたセンスによって「載せたくない・見せたくない口コミ」を弾いてきましょう。
特に長年広報・PR活動をしてきた場合は「これは信じてもらえる」「これは怪しく見える」などの嗅覚が磨かれているはずですので、ご自身のセンスを信じましょう。
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