広報担当がネタに困ったら?ベンチャー・中小企業のネタづくりは大きくわけて2つある
広報担当がネタに困ったら?ベンチャー・中小企業のネタづくりは大きくわけて2つある
誤解を恐れずに言えば、他の部署と違って「広報担当」はぼんやりとした存在です。
別の部署の人からすれば「何をしているか分からないところ」かもしれませんし、場合によっては当の広報担当さえ「自分がすべきこと」を見失う可能性があります。
そんなときは、「すべきこと」を大きく分けて考えてみましょう。
「広報としてすべきこと」が分からなくなったらどうする!?
「広報活動の目標は何か」という問いかけはあまりにもザックリしており、考えれば考えるほど混乱してくるかもしれません。ですが、大きく分けると目標は2つしかありません。
それは、
・売上をアップさせる
・ブランディングをすること
です。
※ブランディング=ブランド作り。会社に対する良いイメージを作ったり、例えば「若い女性向けの会社」など特定のイメージを作ったりすることも指します。
この2つを踏まえた上で、「売上を伸ばすためにはどうすればいいのか」「ブランディングを成功させるにはどうすればいいのか」を考えると、広報担当者がすべきことも見えてきます。
*参考リンク:広報戦略の基本をマスターしよう
広報担当者はブランディングに専念すればOK|そのための3ステップ
・ブランディング活動をする→会社自体のイメージがよくなる
・売上を伸ばす活動をする→広報をした商品・サービスの売上しか伸びない
という傾向があるので、とりあえず広報担当者はブランディングに専念して良いくらいです。ブランディングを抜きにして、売上を伸ばす活動をするのは「質の悪い土に種をまくようなもの」です。
しかし、ブランディングによって「良い土」にすれば、売上は自然と伸びていきます。
ですが、「ブランディングって言われてもなあ」と、また頭の中がモヤモヤするかもしれません。特に新人PR担当者の場合はそうなるはずです。
さて、そんなブランディングは大きく3ステップに分けることができます。
・ネタ作成
・プレリリース作り
・メディアへの発信
この3ステップを軸にして、「ネタを作るにはどうするか」「プレリリースを作るにはどうするか」「メディアに発信するにはどうするか」を考えていけば混乱することはありません。
※広報の仕事で行き詰ったら、このように「まず大きなステップで分ける」という事をしてみましょう。突破口が開けるかもしれません。
○1:ネタ作成
新商品・新サービスがあるならそれをネタにしても良いですが、そうそう頻繁にその機会があるわけではないと思います。
ですから、まずは「社員」、特に「社長」に注目しましょう。
社長は言わば「最もネタにしやすい存在」です。
社長の経歴やプロフィールを細かく把握し、それを切り口として使ってみてください。さらに具体的に言えば「ドン底から這いあがったエピソード」があれば利用してみましょう。「順風満帆で社長になった話」よりも「失敗したけれど頑張った話」のほうが圧倒的にウケます。
あとは、「変わった社員」「男性的イメージのある職種における女性社員(その逆も)」などなど、探せばいくらでもネタが見つかるはずです。また、イベント(忘年会、新年会などなど)、研修制度、就業規則、福利厚生などの中に変わったものがあれば、それもネタとして活用しましょう。
……というレベルでネタを探せるようになれば、率直に言って「ネタ切れ」で困ることはなくなるはずです。
○2:プレリリース作成
そのネタを元にプレリリースを作ります。プレリリースの書き方にももちろん色々なポイントがありますが、特に重要なのは以下です。
・タイトルを30文字以内にする
・タイトルに『対象』を入れる
(『男性社員』が活躍する~、『40代女性』をターゲットとした~、『中小企業』をターゲットとした、など)
・絶対に「誤情報」を入れない
・数的データを入れる(あるとないとでは信頼性・注目性がケタ違いです)
・むやみに形容詞を入れない(入れすぎるとウソっぽくなります)
*関連リンク:プレスリリースの全知識と技術はこちら【一番人気の記事です】
「プレリリースの書き方のテンプレート」はネットや書籍などで調べることができるので、特に困ることはないはずです。
ただ、ネットを調べても分からないのが、「数的データ」などをはじめとする「自社データ」です。「いや、インターネットに載っている情報もあるし……」などと感じるかもしれませんが、それが本当に正確なのかは分かりません。広報担当者自身が資料を読むなどして、正しいデータを集めなければなりません。
「1パーセントでも疑いのある情報は絶対に載せない」ことを心掛けてください。
○3:メディアへの発信
完成したプレリリースをメディアに向けて発信します。
しかし、よく言われる「プレリリース一斉配信サービス」は基本的に使わないほうがいいです。
「一斉配信」をする時点で、多くのメディアが知ってしまう事になるからです。多くのメディアが知ってしまえば情報の『特ダネ性』が消えるので、記者などが食いつきにくくなります。記者は「誰も知らない情報を、いち早く発信したい」と考えるものですからね。例えば、近年では「文春砲」などの言葉が生まれましたが、これは言わば「情報発信が早い週刊文春をたたえる表現」です。
ちなみに、「プレリリースばかりを見て記事を作る記者」は先輩から怒られると言われています。
「そんなやり方で特ダネが生まれるはずがないだろう!」ということですね。
ですから、むしろ特定の記者とのコネを作って、「こういったネタは記事にならないでしょうか?」などと直接聞けるような状況を作りたいものです。また、そういった記者が複数いるのであればプレリリース一斉配信サービスを使ってもいいかもしれません。
Source: PR最新情報